2015年1月16日金曜日

お客様の投資を尊重します

ソフトウェアというのは不思議な製品です。デジタルなものであり、かつコストをかけることなく複製もできるため、ユーザーの所有権のもとに変化、進化し続けます。新機能が搭載され、動作も速く、よりよいユーザーエクスペリエンスを提供する新しいバージョンが、クリック一つでダウンロードできます。もしこれがパソコンや車だったらどうでしょう?おそらく、いくつかの部品やメモリのアップグレードができる程度で、普通は新しいものを購入することになります。

では、別の視点で見てみましょう。車であれば、あなたはこの先何年もの間、同じ道路を古い車で走り続けることができます。しかしソフトウェアの場合OSやソフトウェア環境は進化し続けるため、定期的にソフトウェアをアップグレードする必要があります。そうしなければ、時代遅れのソフトウェアはあっという間に役に立たなくなります。 他に違う点といえば、古い車は売ることができます。半額、もしくはもっと安いかもしれませんが、いずれにしてもいくらかは投資を回収することができるでしょう。しかし、新しいバージョンが出ているのに古いバージョンのソフトウェアを買いたいと思う人がいるでしょうか。言い換えれば、アップグレードができず、新しいバージョンが出るたびに定価で購入しなければならないとしたら、お客様の投資はどうなるかということです。

私たちソフトウェアメーカーの課題は、毎年新しいバージョンの開発のためにプログラマの数を増やし続け、より多くの資金を費やすことです。

同時に、サポートサービスのために、本社、現地オフィスのサポートスタッフを増員し維持していく必要もあります。 私たちソフトウェアメーカーからすれば、これらの費用を調達するために、保守契約が最善の方法であることは言うまでもありません。これによって、持続性のある、予測可能な事業計画と投資を構築することができるのです。

しかし、違う考え方をお持ちで、保守契約への参加を希望されないお客様がいらっしゃることも尊重し、受け入れなくてはいけません。そこにはさまざまな理由があるでしょう。単に毎年のアップグレードと保守を必要とされていないお客様。他には、従業員数の変動があり、再び必要となるまではいくつかのライセンスを「保管」しておきたいということもあると思います。どちらも正当で、尊重すべき理由です。もし、この「保管」したライセンスがアップグレードできないとなれば、弊社製品の永久ライセンスを購入した際の初期投資が失われることを意味します。

私たちとは違う考え方をする会社もあります。毎年の保守費用を支払わない限り、アップグレードの権利を拒否し、お客様の投資を無効にすると脅かしているのです。GRAPHISOFTは誠実性を心掛けています。お客様が永久ライセンスを購入された場合に、保守契約への参加を希望されるか、サポートなしでご使用いただき、必要な時にアップグレードいただくか、お客様の選択を尊重します。私たちが、ほぼ20年前に発売した最初の日本語版、ArchiCAD 5.0を購入されたお客様にもアップグレードを提供しているのはこのためです。

それは、私たちと一緒ならお客様の投資は保証されるということなのです。