2016年8月22日月曜日

ARCHICAD 20 - ソフトよりも大切なもの

いよいよARCHICAD 20のリリースです。皆さんは私が、その内容がいかに素晴らしいかを書くものと思われているのではないでしょうか。もちろん、バージョン20は非常に良いアップグレードとなりました。ここ数年で一番良いと言っても過言ではないでしょう。ただ、今回は違う話を書きます。それは、いかにARCHICADが優れていても(これから更に進化していくにしても)、ソフトそのものだけでは使う人の仕事のやり方を変えるまでには至らない、それには他に重要なファクターが存在する…と言うことです。

先日シンガポールに行った時、私は他のBIMソフトからARCHICADに乗り換えようとしている大手のデザイン事務所に対してのプレゼンテーションに参加していました。幹部の一人(実はトップの方でした)は、ほぼずっと静かに座っていらしたのですが、最後に一つ興味深い発言をされました。「我々が●●●からARCHICADに乗り換えようとしている最大の理由は、GRAPHISOFTから受けられる上質なサポートにあるのです。」機能、性能、操作性、連携など私たちが普段アピールしている点には全く触れず、サポートのこと「だけ」を話したのです。

その時から私は「一体GRAPHISOFTのビジネスとは何なのだろう?」と考え続けています。私たちは何を売っているのか? すぐに「BIMソフトウェア」と言う答えは出るものの、それだけではない…実は私たちは「新しい仕事のやり方」を提供しているのではないか、そしてARCHICADはその新しいワークフローの一部に過ぎないのではないか、との思いが段々と強くなってきました。もちろん、ソフトそのものは関係ないと言っている訳ではありません。優れた性能と操作性を持ったOPEN BIMソフトであることは必須条件であり、その部分はブダペスト本社で働く我々の同僚が担ってくれています。大事なのは、ARCHICADをベースにした新しいワークフローを用いることによって、顧客の仕事を効率化し業績を上げることが出来るのかと言うことです。そうでなければARCHICADは「豪華な夕食のために山海の珍味を集めたのですが、レシピがないので調理できません。それでは!」そんな風に例えられてしまうかもしれません。

マニュアルを読めばモデリングツールの使い方やレイヤーセットの作り方、IFCファイルの保存方法などはすぐに理解できます。でも、それだけでは十分ではないのです。そもそも何をモデリングする(しない)べきなのか、どんな種類のレイヤーセットを作るべきか、どのように確認申請の図面を作成するのか、ARCHICADと普段使っているMEPアプリをIFCでどのように接続するのか、なども知っておかなければなりません。このような高度な知識(いわゆる「ノウハウ」)が前述の「調理のためのレシピ」となって、本当の意味でARCHICADのパワーを活用することが可能になり、ひいては仕事のやり方までを変えていきます。

しかしながら、もし私たちがこの「ノウハウ」をユーザーが作ってくれる物だと期待していたら、ベンダーとしてきちんと仕事をしているとはいえないでしょう。これが、グラフィソフトジャパンで最大の部署は営業ではなくBIMインプリメンテーショングループ (BIMi) であると言う理由です。BIMiの社員は、ソフトウェアそのものに勝るとも劣らないほど重要なこの「ノウハウ」を培い、継続的に進化させていく業務を担当しています。具体的には、ユーザー自身でARCHICADが使えるようになるよう手取り足取り教える「JUMP!」トレーニングや、「How to use ARCHICAD」ブログ、GRAPHISOFTヘルプセンター、そしてもちろん莫大な時間のユーザーサポートなどで実現しています。 また、GRAPHISOFT Registered Consultants (GRC) の方々が本を書いたりトレーニングを開催したりすることによって、効率化の解決策を模索しているユーザーの手助けをしていることも忘れてはなりません。

ソフトウェアとノウハウ、両方の要素が揃わない限り、将来性はあるが違和感のある良く知らない物のために、以前から使い慣れた2Dワークフローを捨てることは出来ないと思います。ノウハウを年々積み重ねていくことは、ソフトを改良していくことそのものより、とても重要なことです。私たちグラフィソフトジャパンでは、新しいテクノロジーには飛びつかず世の中の主流になってから取り込むタイプの方々にもARCHICAD 20でBIMをスムーズに導入していただけるよう、さまざまな取り組みをしてきました。ARCHICAD 20は年齢が20歳になっただけではなく、内容とノウハウでも成熟期を迎えました。―いよいよ「成人」になる準備が出来た訳です!



2016年8月3日水曜日

BIMx の新時代が始まる

BIMx PROが発売されてもうすぐ3年になります。(前はBIMx Docsと言う名前でした)良い機会なので、現状について書きたいと思います。App Store‎とGoogle Playのランキングでは、BIMxとBIMx PROは全てのデザイン・建築部門の中で ダウンロード数・人気共に常に上位に入っています。



App StoreとGoogle Playの両方でBIMxは人気のアプリです

発売以来、BIMx PROには継続的に新機能が加えられ、単なる2D/3Dビューアー以上のアプリとなりました。現在ではBIMcloudサーバーに接続が可能になり、ユーザーはBIMデータを閲覧したり中を自由に見て周れるだけではなく、注釈付きのチームワークメッセージをスクリーンショットや写真を添付して送れるようになり、BIMx PROを効果的なコミュニケーションツールとして使用できるようになりました。今やBIMx PROはBIMバリューサークルの第3の柱として、ARCHICADワークフローに欠かせないものとなっています。



これはもちろん初めての試みではないのですが、今後はBIMx PROにだけ新機能を加えるのではなく、無料のBIMxもより進化していくべきではないかと感じていました。そして昨日より、今まではPROバージョンにしか入っていなかった2Dビューアーが 無料のBIMxにも 加えられました。
これにより、多くのユーザーの「ビューアーは無料で制限なく誰でもアクセス出来るもの」と言う希望を叶える事が出来ました。

個人的に思うのは「BIMの民主化」(2年前のポスト)を実現するための、これはとても重要な1歩になるのではないか、と言うことです。限られた建築のプロだけでなく、より多くの人がBIMデータにアクセス出来るようになる、と言うことです。BIMデータが多くの人に必要とされること、すなわち、建設会社だけではなくその先のお客様、ビルのオーナーやテナントまでもがBIMデータを必要とすることでBIMの新しい時代が始まると確信しています。

真の革命が始まろうとしています!

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BIMxのダウンロードはこちらから

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2015年12月17日木曜日

Why ARCHICAD Loves Rhino?

BIMはいつもハイエンドのデザイン事務所から、柔軟性がなさすぎる、芸術的な自由を制限するものだ、などとして苦い顔をされてきました。結果として、これらの事務所は既に洗練され、確立されたこれまでの業務プロセスにこだわることとなり、Rhinocerosのような自由なデザインを可能とする3Dモデラーを使いつつ、ドキュメンテーションは完全に2Dで行っています(時に3Dモデルを使用することはありますが)。この方法では、設計の自由度が最大限に広がる一方で、BIMがもたらす利益を得る機会は失われ、かつ彼らが非常に必要としているであろう建築物全体の統合された情報の管理や、数量やその他の情報をBIMモデルから取り出せる可能性、またドキュメンテーションの半自動化などのメリットも得ることができません。

この問題を解決するために明確なことは、このような設計事務所の要望に沿うように、BIMソフトウェアをもっと柔軟なものにすることです。しかし、言うのは簡単ですが、実際に行うのは容易ではありません。Rhinocerosの開発元であるMcNeel社のように一つのことに集中している会社(今回の場合は3Dモデリングです)は常に、私たちのような3D、2Dやさまざまなプロパティなどに同時に気を配らなければならないBIMベンダーよりもよい仕事をします。ですので、各企業はそれぞれが一番得意とする分野で力を発揮するのが論理的です。GRAPHISOFTにおいては、NURBSをBIMモデルへ正確に変換し2D、3Dで適切に表現することに着目していく必要がありますが、複雑な形状の編集においてはRhinoが主要なアプリケーションである方がよいと考えています。もちろんARCHICADでのモデリングを今後改善していかないということではありません。ただ、専門性の高い、軽いアプリケーションは特定の分野においてはBIMオーサリングツールよりも優れている、という認識をもっています。ARCHICADがフル装備のトレッカーだとしたらRhinoはトレイルランナーのようなものです。トレイルランナーはより速く移動することができますが、トレッカーはトレイルランナーではたどり着けない場所へも行くことができます。ARCHICADは大量のメタデータを持つ、非常に大きく複雑なモデルも管理することができ、これは単なる3Dモデルではできないことです。




しかし、RhinoのデータをARCHICADにスムーズに変換できるだけでは十分ではありません。例えばスタジアムの屋根のような複雑な部分のみをRhinoで作業し、スタジアムの残りの部分のような、そこまで困難ではない部分はARCHICADで直接モデリングするというのは一般的な方法です。このようなケースでは屋根のデザイナーは設計をするために建物の他の部分を知る必要があります。Rhinoの中のARCHICADモデルがそうです。これを実現するには、互いの情報が行き来できる必要があり、2つのソフトウェアの洗練された参照機能をベースとしたワークフローを実現していく必要があります。ですので、Rhino-ARCHICADのワークフローは単純な「サインオフ」の方法(図1)ではなく、実際のデザイン作業中に並行して使用されるもの(図2)となっています。




そして、多くの人がRhinoを使用する主な理由となっているのがGrasshopperです。ご存知ではない方のために説明すると、GrasshopperはRhinoのコントロールパネルのようなもので、グラフィックインターフェイスを使用して簡単にパラメトリックなスクリプトを作成することができるものです。結果として、パラメータ主導のデザイン(しばしばアルゴリズミック、またはジェネラティブデザインと呼ばれます)を行うことができ、その特性として一方向ではなく双方向にやり取りし、かつ徐々に形を作っていくことができます。私たちは、この機能をARCHICADにも取り入れて、アルゴリズミックな編集の効果が瞬時にARCHICADで反映されるようにしたいと考えていました。これはもう単なるデータのエクスポートではなく、3つのアプリケーションによる真の連携と言えるでしょう。なかなか言葉での説明では伝わらないかと思いますので、一目でわかるビデオをご紹介します。GrasshopperがRhinoをコントロールするのと同じように、ARCHICADをコントロールする方法を説明しています。




実際には、Grasshopperコネクションの重要性はRhinoユーザー向けにとどまるものではありません。ほとんどの建築家がNURBSや有機的な形状を使用して設計することを夢見ているからです。実際にはほとんどの建築物の場合はこのような洗練された設計を実現する予算がなく、ARCHICAD単体でも簡単にモデリングすることができます。しかしこれらの建築物であっても、迅速にさまざまなデザインの選択肢を検討できること(例えばファサードのデザインなど)や、平面図の最適化、細部のデザインなどでGrasshopperのアルゴリズムデザインを活用して、作業を効率化することができます。この場合、Rhinoはデータの輸送者であり(スクリーンに表示する必要はなく、バックグラウンドで起動させておけばよいため)、ユーザーはGrasshopperから直接ARCHICADを操作する感覚で使用できます(図3)。


実はRhino-Grasshopper-ARCHICADコネクションのコンセプトは日建設計様とのパートナーシップの成果の一つです。このプロジェクトの推進を後押ししてくださったことを本当に感謝しております。お約束しました通り、パートナーシップで得られた成果をすべてのユーザーの皆様にも共有いたします。パブリックベータ版はすでにリリースされていますが(英語のみとなりますが、こちらからアクセスできます)、来年の前半には正式版をリリース予定です。もちろん日本語版もです!しかし開発はまだまだ続けていきます。さらなる改善を続けますので、弊社ブダペストのチームにご期待ください。

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クリスマスと新年が近づいてきました。東京の街も綺麗にライトアップされています。昨日東京ミッドタウンを訪れた際、このショートビデオを撮りました。 このビデオとともに、すべてのお客様、パートナーの皆様、そしてこのブログをご覧になっている皆様に、メリークリスマスをお祈りします! そしてよいお年をお迎えください!


2015年8月20日木曜日

ダイレクトリンク vs IFC

OPEN BIMは非常に成功しているように感じます。一企業が、BIMに必要なソフトウェアをすべて提供するのではなく、複数の企業のBIMソフトウェアが連携するというコンセプトは、私たちがOPEN BIMに参画した2010年当時、奇妙なアイデアのようでもありました。揶揄されたり、よくても「いいアイデアですね、でもうまくいかないでしょう…」などと言われるくらいでした。

しかしそれも5年前のことです。それ以来、私たちはOPEN BIMがただのマーケティングスローガン以上のものであることを証明してきたと信じています。今では、「一企業でBIMが要求するすべてのソリューションを提供する」という考え方は以前に比べて影をひそめ、最大手の企業でさえ、BIMは一企業がまかなうには規模が大きく、重大すぎるものであると理解してきています。このため、buildingSMARTのビジョンや、IFCフォーマットの継続的な進化が不可欠でした。これこそがOPEN BIMの根幹であり、これなくしてはただの良いスローガンに過ぎなかったでしょう。

このことを私は嬉しく思います。素晴らしいことです。 しかし、最近「ダイレクトリンク」というものが、取り沙汰されています。

この「ダイレクトリンク」が時代に逆行しているということを理解していただくためには、IFCとダイレクトリンクという用語にあまりなじみがない方のために少し詳しく説明する必要があるでしょう。BIMソフトウェアはデータを格納するために、それぞれが異なる「言語」を持っています。もしあるソフトウェアから別のソフトウェアへデータを転送する場合には、データのフォーマットを変換する必要があります。これは英語から日本語、もしくはハンガリー語に翻訳するようなものです。この翻訳のためには特別なコードを書く必要があります。ここでは「翻訳コード」と呼ぶことにしましょう。例として、ソフトウェア「A」から、ソフトウェア「B」にデータを転送するプロセスは次の図のようになります。


もし、ソフトウェア「C」にデータを転送する場合は、別の翻訳コード、ソフトウェア「D」に転送するときもまた別の翻訳コードを書く必要があります。次の図のようなイメージです。



毎回一から翻訳コードを書き直さなければならず、またどちらかのソフトウェアがアップデートされれば、そのたびに書き直す必要があります。これはちょっとうんざりする仕事です…。そこでIFCですが、これはエスペラント語のようなアイデアで、誰もが理解することのできる普遍的な言語なのです。もしIFCを読み書きできれば、他のソフトウェアとの翻訳について気にする必要がなくなり、IFCだけに集中するだけでよいのです。例として次の図をご覧ください。


実際にはもう少し複雑で、それぞれのデータ出力処理に伴う作業もありますが、それは些細なものです。しかも作業の大部分は同じことなのです(重要!)。例えば次の図のようになります。



以前のやり方と比べてみると違いは顕著です。出力しなければいけないデータがたくさんある場合、ダイレクトリンクの代わりにIFCを使用することで作業量を大幅に削減することができます(どれだけ開発に力を注いだかにも比例しますが)。




これを理解すると、どちらがより新しい方法かは言うまでもありませんし、OPEN BIMの精神にも合っています。ではなぜ古い方法にもどりたいという人がいるのでしょうか?なぜならそこには罠があるからです。もしたった一つだけのコネクションを開発するのであれば、ダイレクトリンクを使用してより少ない作業量で間に合わせることはできます。IFCコネクションの開発には比較的大きな労力が必要となりますから。




ですので、大企業がOPEN BIMに関心がなく、特定のソフトウェアのデータ接続を行いたいだけであれば、リソースの少ない中小企業に対してIFCではなくダイレクトリンクで行うよう勧めるのも論理的です。ダイレクトリンクに投資した中小企業は、すぐにIFCへの関心をなくすでしょう。ダイレクトリンクの開発に投資したとしても、他のソフトウェアのデータ接続には利用できないからです。しかしこれは重要なポイントです。他のソフトウェアとの接続ができなくなり、特定のソフトウェアでのネットワークができれば、競合を排除し、ユーザーの選択肢はなくなります…。これが私たちの望む日本のBIM業界の未来の姿でしょうか?私はそうは思いません。

ダイレクトリンクを支持する人たちの主張には次のようなものもあります。おそらく耳にしたことがあると思いますが、「IFCが機能しない」というものです。繰り返しますが、これは事実ではありません。IFCは機能しており、年々よくなっています。構造設計の分野を別にすれば(この分野では実際に使用する前に現場に合わせた調整が必要となります)、IFC接続の品質というのは他に引けを取りません。もちろんデータのやり取りをする両者が必要な作業を行うことが前提です。もちろん、時には問題や、バグなどが出てきますが、それはダイレクトリンク接続でも起こり得ることです。問題は、バグにどのような傾向があり、いかに速く解決することができるかなのです。IFCのバグは以前に比べるとはるかに少なくなり、課題の多くは迅速に解決されています。少なくとも真のOPEN BIMの理想を信じている企業によって。

IFCにおいて、「解決できない」とされ、「ダイレクトリンク」の正当化のために、利用されてきた問題をより深く調査してみると、それは適切なIFCの出力で解決できるということが判明しました。例をあげましょう。下記の図を見ると、あるジオメトリがARCHICADと、よく知られたMEP BIMソフトウェアの間ではIFCを通じて完璧に動作しています。一方で別のBIMソフトウェアから出力されたデータとの間ではうまく動作せず、上記の2つのソフトウェア間で動作しているという事実は、IFCのバグではないということが誰の目にも明らかです。完璧なデータ転送には両方のソフトウェアのIFCアドオンが正しく動作する必要があります。この例で動作しないという問題の原因は別のBIMソフトウェアにあるようですね。

左がARCHICADから、人気のMEP BIMソフトウェアへのIFCデータの出力結果、右が別のBIMソフトウェアからのIFCデータの出力結果です。データは壁にいくつかの穴が開いているシンプルなものです。右の例は、本来であれば左の例と同じになるべきなのですが、結果を見るとジオメトリが壊れているのが明らかです。

全体としてみれば、IFCはほとんどのBIMデータ交換を処理するのに十分成熟していると言えます。私からするとダイレクトリンクを使用するというのは、IFCの入出力を高品質でできない(もしくはしたくない?)ことを上手に言い換えているように思えます。BIMソフトウェアのデータ接続の方法を以前の方法に戻すことに、お客様が関心があるとは思えません。そうではなく、私たちはIFCでの接続の調整をしていくことで、真にオープンな基準や公正な競争を確保していけるよう努力しなければならないと考えています。

2015年6月26日金曜日

ベトナムの若い力

一般的にARCHICADのシェアが大きい国というのは、労働力のコストが高く、知的所有権保護の制度が整っている国です。ベトナムはまだそうではないため、マーケットとしては好ましくなく、数年、状況がよくなるのを待つ、と結論付けるのが普通でしょう。しかしそれは大きな間違いです…。


まず、人口的にも非常に大きな市場(約9,000万人、ドイツよりも多いです!)であることに加えて、グローバルなアウトソーシング先としてインドより信頼性が高く、中国よりも安価だとして急速に存在感を増しています。特に日本企業がアウトソーシング先として注目していますが、シンガポール、オーストラリアやその他の国の企業もまた関心を寄せています。これらベトナムへのBIM業務のアウトソーシングを希望している企業がある国は、私たちのビジネスにとっても戦略的に重要です。ですので、彼らがベトナムでARCHICADに精通した若手建築家を充分に確保できるようにすることが必要です。

通常のビジネス手法としては、地域の販売代理店を通じて販売することでビジネスを展開しますが、これでは優れた労働力の育成にとても長い時間がかかります…。もちろんこれについても諦めたわけではありませんが、もっと速く人材収集を進める何かが必要です。去年の3月、ホーチミン市の真ん中で渋滞に巻き込まれていた時、一緒にタクシーに乗っていた鹿島建設のBIM責任者である矢島さんとこの問題についてブレインストーミングする時間が充分にありました。最初にアイデアを思い付いた人は誰だったかよく思い出せませんが、目的地に到着した時点では計画は完成していました。「鹿島建設とGRAPHISOFTをスポンサーとしたBIMコンペティションを一番優秀な建築大学で開催しよう!」

それから3カ月以内でこれを形にできるかは不確定でしたが、幸いなことに私たちの同僚である川井が熱心にプロジェクトへ参加し、学期末の5月までにすべてを取りまとめたのです。これは素晴らしいことでした、しかし、学期を終えて疲れ切った学生たちはそもそも参加してくれたのでしょうか?答えはイエスです。しかも少数ではなく、反響はすさまじいもので、130名の学生が申し込みました。川井は参加者へのトレーニングのためにベトナムへ行き、私と矢島さんも6月に審査のため再度ホーチミン市を訪問しました。私たちは学生の熱意と作品のクオリティが素晴らしかったことを非常にうれしく思いました。彼らは2週間足らずでARCHICADの基礎を習得するだけではなくマスターし、さらにチームワークとBIMxの使用についても身につけました。

優勝したチーム、次点だったチームは日本に招待されました、彼らにとって思い出に残る経験だったと思います。さらに、彼らの多くは鹿島建設からベトナムやシンガポール、日本での就職のオファーをもらい、今年の後半には勤務を開始する予定です。大学、学生、スポンサー、すべての関係者が今年もまたコンペティションを開催したいと思うのは当然でした…。

ベトナムですでに第二回目の「ARCHICAD BIMコンペティション」を開催したのはこのためです。昨年と比べてコンペティションはあらゆる意味でパワーアップしました。参加した大学は昨年の1校から2校に増え(ハノイ建築大学とホーチミン市建築大学)、参加者も200人を超え、スポンサーも鹿島建設に加えて、YKK AP Facade 、そしてパートナーの一つである沖縄デジタルビジョンが参加しました。

今年のテーマはホーチミン市の「旧中華街」の境界にあるカルチャーセンターでした。テーマとして選ばれたロケーションがデリケートな、暗示的な場所なのは明らかでした。(優勝したプロジェクトを含む)エントリー作品のほとんどは、モチーフに中国とベトナムの人々の平和、共存を選び、建築という方法を通じて表現していました。上記のことや、参加者のコメントから2つのコミュニティの共存は常に平和的というわけではなかったように思われました…。

第1ラウンドはBIM抜きのクラシカルなコンペティションで、トップ20のチーム(1チームは3名です)が第2ラウンドへと進みました。第2ラウンドへ進んだ学生はハノイとサイゴンで、川井からそれぞれ5日のトレーニングを受けました。

川井とホーチミン建築大学の学生たち
Photo : DANG Thanh Hung & Chau Thi Minh Trang
トレーニング完了後、BIMが必須となる第2ラウンドの開始です。作品をより洗練させるため、学生は2週間の期間を与えられ2Dと3Dが整合したBIMモデルを制作しました。またチームワークの使用も課題の一部で、プレゼンテーションはBIMxで行われました。ここでさらに選考が行われ、審査を通過した10チームが、6月19日にホーチミン建築大学で審査員へのプレゼンテーションを行うことになりました。

審査員の皆さん
Photo : DANG Thanh Hung & Chau Thi Minh Trang
審査員は、私を含むスポンサーの代表と、大学教授でした。作品の最終評価は、デザインとBIMモデル両方の観点で審査され、ポイントの半分はARCHICADモデルの質、半分はデザイン性での評価です。幸い、この2つの基準の品質は互いに比例しており、不必要な妥協をすることなく審査を終えることができました。最優秀の3つのチームがホーチミンから2チーム、ハノイから1チームだったことは審査員にとって明らかでした。それでも全体的な品質は非常に高く、昨年よりも良いものでした!最優秀のチームはシンガポールへの訪問を獲得し、2位、3位のチームはスポンサーへのインターンシップを獲得しました。しかし学生にとって最も興味深かったことは、鹿島建設やその関連会社へ就職した昨年の幸運な受賞者のように、来年の就職に向けてスポンサーへアピールできたことだったのではないでしょうか。

優勝チーム
Photo : DANG Thanh Hung & Chau Thi Minh Trang
今回すべての人がよい成果を得られたと思います。学生は訪問旅行の機会を得るとともに日本企業への就職を手にし、教員は学生の就職を得られ、また刺激的な技術を体験できました。スポンサーは聡明で熱心な若い働き手を得ることができ、そして私たちはベトナムでのARCHICADブランドの強化することができました。来年はさらに拡大して開催できると確信しています。私たちのパートナーであるGRAPHISOFT Korea(社長であるChoi 氏は今回ゲストとして招かれました)はすでに来年のコンペティションに韓国のゼネコンをスポンサーとして招へいすることを約束してくれました。私も来年のコンペティションにより多くの日本企業に参加していただけるよう願っています。
優勝チームのプロジェクト
Photo : Team H.G.T
矢島さんは今回の結果に非常に満足されており、唯一の心残りといえば、なぜ日本で同様のコンペティションを開催できないのかということだとおっしゃっていました。「日本の学生にはハングリー精神がない」「日本では人生が易しすぎる」と嘆いていました。実際、今回のベトナムの学生のようなエネルギーや熱意は、西洋(東洋もですが)地域では最近見ることができません。私が覚えているので最も近いものがあるとすれば、80年代のハンガリーにいた私たち、ベトナムの学生のように熱心で東欧の建築学科の学生だったころのことです。それとも私が年をとってノスタルジックになっているだけでしょうか…?

喜びの優勝チーム、教授陣、そしてスポンサー
Photo : DANG Thanh Hung & Chau Thi Minh Trang
コンペティションについて詳しい情報はこちらからご覧ください。
公式webサイト:https://bim2015.wordpress.com

2015年6月12日金曜日

お台場での2日間

Asia-Pacific Key Client Conference 6月2日-6月4日 東京


アジアにおいてGRAPHISOFTのKCC (Key Client Conference) を開催するのは初めてのことです。その開催地が東京でなければ、他にどこがあるというのでしょうか?私たちはもちろん東京を選択し、先週、KCCは東京湾を見渡すお台場のホテル日航東京で開催されました。
すべての人が「素晴らしいイベントだった」と語っていましたが、それはどういう意味で素晴らしかったのでしょうか?何が「素晴らしい」イベントを作ったのでしょうか?私はこう思います。

まず、何よりも、人々、参加者の皆さんです。それは参加者の数ではありません。予定していた通り、100名を超えるゲストにお越しいただき、およそ半数は日本からのゲストで、海外からのゲストはアジア太平洋地域からがほとんどでしたが、アメリカ、スウェーデン、UAEからも参加いただきました。そして多くのパートナー、出展社の皆様、そしてもちろんGRAPHISOFTの社員も参加しました。重要なことは、参加者の質の高さです。すべての方が日本、そしてそれぞれの地域の最先端の企業からの参加者で、BIM開発の最前線に立っている方々でした。


第二に、まぎれもなく非常に高いプレゼンテーションのレベルです。よくカンファレンスで見られる「ありもの」のプレゼンテーションを持ってくるスピーカーは一人もいませんでした。すべての方が最新のエキサイティングな(内容もビジュアルも)プレゼンテーションを披露する努力をしてくださいました。大変感謝しています。

第三に、雰囲気ではないでしょうか…。GRAPHISOFTのカンファレンスは、正直で、生真面目な戦略の話題等を提供しながらも、リラックスした、フレンドリーな雰囲気でよく知られています。これはブダペストにおいてのカンファレンスでも大切にしている精神であり、今回の日本においてもうまく「輸入」することができたと思います。しかし、最も重要なことは、お客様と話をして、耳を傾ける時間が充分にあったことです。これが一番重要なことだと思います。私たちの製品についてお話ししたいのはもちろんですが、「お客様の話を聞く」ということをしなければ意味がありません。


それでは、カンファレンスについて短くまとめてみたいと思います。

カンファレンス初日、私の日本とアジアにおける短いレポートの後に、私たちのCEO、Viktor Várkonyiの基調講演がありました。GRAPHISOFTにおける革新の精神の重要性を強調し、最新の発明について説明しました。「予測的バックグラウンド処理」と呼ばれるもので、CPUのアイドル時間を3Dパフォーマンスの向上に利用する技術です。


次に、出展社の皆様に短い5分から10分のプレゼンテーションを行っていただきました。9社に出展いただき、日本からだけではなく、ノルウェーのような遠く離れた国からも参加いただきました。


昼食後は、マーケティング担当副社長のAkos Pfemeterと彼のチームより、次期バージョンのARCHICAD 19 とBIMcloudの最新の改善点が発表されました。この秋には楽しみなことがたくさんあります!


初日最後のプレゼンテーションは、私たちのお客様に行っていただきました。この日は建設会社の方々に登壇いただき、日本から2社、そして韓国より1社に発表していただきました。まず、鹿島建設の矢島様にお話しいただきました。多くのゼネコンが最初に設計、その後施工という流れをとる中で、鹿島建設は投資から最大のリターンを得られるであろう、施工の現場へと直接BIMを導入するアプローチを発表していただきました。今日では、国際的なコラボレーションネットワークによって、約340箇所の建設現場でBIMがなんらかの形で使用されています。これは確かにユニークな成果です!


次に、大林組の宮川様からは、GRAPHISOFTにとって最も重要なインスピレーションであり、パートナーとしてご協力いただきましたBIMcloudの誕生と、並行して進められたBIM導入についてお話しいただきました。特に興味深かったのは、社内の教育システムとBIMxの導入です(ご存知かもしれませんが、大林組では5,000以上のiPadにBIMx Proが実装されています)。またこれだけ多くの(2,000人)の建設現場に携わる人がBIMを使うことが非常に有効的であると学びました。


韓国のPOSCO E&Cからは、Mr. Dae-Youn Keumにお話しいただきました。パフォーマンスの問題がいかにBIMの導入をこれまで妨げてきたか、そして同社がARCHICADを導入してからどうやって進化してきたかを説明いただきました。さらにいくつかのBIMを使用したユニークな建築物を紹介いただきました。


プレゼンテーション終了後は、3名の方にパネルディスカッションにもご参加いただきました。


カンファレンス2日目は、2人の会長の基調講演で始まりました。GRAPHISOFTのBojar Gabor と、buildingSMARTのMr. Patrick MacLeamyです。まるで事前に話し合ったかのように(実際には打ち合わせしていません)2人のプレゼンテーションは完全に調和したものでした。
GRAPHISOFTの創立者、会長に3つの情報革命について語って頂きました。まずは、スピーチについてです。約40,000年前、これによって人類は情報を伝達することを可能にしました。2つ目は、文字です。これで情報を保存することができるようになりました。そしてIT革命です。これにより情報の加工、検索が容易に、そして効率的に扱うことができるようになり、BIMはここで不可欠かつ、重要な役割を果たしているのです。


Mr. MacLeamyはこの部分をピックアップし、いかに彼が設計を実践するうえで(彼は米国の大規模設計事務所HOKのCEOでもあります)、建設産業における断片化の性質を変更する必要性を実感したか、そして彼が発案者であるbuildingSMARTという組織がどのように誕生したかを語ってくれました。最後に、「BIMのI」の重要性、つまりBIMモデルは基本的に情報のデータベースであり、3Dはそれを配置するための方法に過ぎないということを私たちに注意喚起しプレゼンテーションを結びました。


次に、ミニ政府会議のような時間です。シンガポールのBCA、香港のCICより政府職員をお招きし、各国の戦略についてお話しいただきました。特にシンガポールでは、政府はBIMについて先導するだけではなく、資金も用意し、推進していることが印象的でした。多くのファンドが企業の2DからBIMへの移行をサポートする体制があります。シンガポール政府はBIMが国家の将来的な競争力の礎になると強く信じているためです。もし時間があれば、日本の多くの関係者にもお聞きいただきたい内容でした。


最後の4つのプレゼンテーションは、設計事務所の方々に登壇いただきました。まず、中国の成都よりJZFZに登場いただき、印象的なイメージとその背後にあるプロセスについて紹介いただきました。他社と同じく、同社もまた、ARCHICADとRhinoを同時に使用しています。最近発表された新しいRhinoceros® - ARCHICAD コネクションは、彼らにとって非常に歓迎すべきニュースだったでしょう。


昼食のあとは、日建設計の山梨様にステージに登場いただきました。同社のさまざまなBIMモデルの利用方法を説明いただき、また、まもなくリリースされるGRAPHISOFTと日建設計の協力の成果について熱心にお話しされていました。山梨様にとって、「マス・プロダクションからマス・カスタマイゼーションへ」、「ジオメトリからアルゴリズムへ、フリーフォームからジェネレーティブフォームへ」の移行は重要なことであると語られていました。私たちはもちろんサポートしていきます!


そして、長年の友人であるフィリピンのJojo Talentinoにステージに上がってもらいました。AIDEA社がイノベーションを続けていること、勇敢にBIMの道を突き進んでいることは素晴らしいことでした。同社の最新のステップは、自社独自のGDLとアドオンの開発です。これによって、さらに積極的に同社の未来を形作ることができるのです。私たちは話をするたびに、彼らが非常に成功していると感じます。同社はどんどん大きく成長し、今200名以上の従業員が働いています。


最後に、現代の建築シーンで最もホットな役者がステージに上がりました。デンマークのBIG (Bjarke Ingels Group)は、同社の最新のデザイン、そしてARCHICADプラットフォームへ徐々に移行していく時の痛みと喜びを紹介してくれました。BIGのBIMマネージャーであるJakobは、設計者をなだめ、BIMへ移行させることは容易ではないが、一度BIMを使用すると、彼らは振り返ることはないと話しました。コペンハーゲンの、ドーナツ型の煙を吐き出す人工的なスキー場が完成した暁には、私は必ず訪問します!


プレゼンテーション終了後には、前日同様に聴衆から多数の質問がされた刺激的なパネルディスカッションが行われました。議論は、アルゴリズム設計の限界から、BIMモデルの所有権、設計者ではないコンサルタントとの協力までさまざまな話題に及びました。このような議論の司会をすることは容易ではありませんが、今回私は非常に楽しむことができました!


カンファレンス最後の夜は、いつものようにパーティです。今回は東京湾のクルーズを選択しました。天候は最高に私たちに協力的で、魅力的な東京の夜景とともに、見事な赤い月を楽しみました。パーティの終わりには、ご要望にお応えして、海外のゲストに「三本締め」を紹介しました。


このカンファレンスを称賛いただけたことはもちろんですが、私が最も誇りに思うことは、日本のお客様が成し遂げた成果を世界に向けて発表することができたことです。そして恥じることは何一つありませんでした!このイベントは、日本において、広い意味ではアジアにおいてもBIMが成熟していることを示しました。ご参加いただいたすべての皆様に再度感謝するとともに、来年ブダペストでお会いするのを楽しみにしています!


2015年4月24日金曜日

ポルトガルの味

リスボンは、ヨーロッパで私が好きな街の一つです。それは私が妻と休暇を過ごしたことがあるから、ということもありますが、それを抜きにしてもこの街が魅力的であることには違いありません。ですので、今年のパートナーカンファレンスの開催地としてリスボンが選ばれたと聞いたときはとても嬉しく思いました。

今回、これまでになく多くのGRAPHISOFTパートナー、および販売代理店が集まりました。これは当然のことで、それほど2014年はすべてにおいて記録破りの年だったのです。売上、販売数、保守契約数などで素晴らしい記録を残しました。私が非常に誇りに思うのは、円安だったにも関わらず、ドイツや米国などのトップパフォーマーの中、日本が第3位に位置していたことです。さらに重要なことは、最も急成長している国々の中でも、英国、シンガポールに続いて第3位だったことです。


メイン会場の大会議室


2日間のカンファレンスの最初の朝には、恒例のGRAPHISOFT HQのプレゼンテーションがありました。まずは私たちのCEO、Viktor Varkonyi から昨年の結果についての発表がありました(この中で日本について何度も言及されたことをとても誇りに思います!)。そして、発表内容は今後のことに移っていきます。特に関心の高いトピックとして、私たちの新しいCIがありました。もうすぐ皆さんにも新しい名刺をお渡しできますので楽しみにしていてください!Varkonyiのスピーチの後は、毎回最も期待されているプレゼンテーションです。プロダクトマネジメントディレクターのPeter Temesvariからコンセプトが、そして私たちの“スタープレゼンター”Tibor Szolnokiより、実演で、ArchiCAD 19 が発表されました!まだ多くは明らかにできませんが、1つお伝えできることは、「最も速い」という言葉を何度も聞いたことです。最後にマーケティング担当副社長のAkos Pfemeterより新バージョンの販促材料についてのプレゼンテーションがありました。1つ確実に言えることは、マーケティング部門はAC19のプロモーションビデオをすごく楽しんで準備しただろうということです…!


あるユーザーによるOPEN BIMの解釈をスケッチ化したもの

これも恒例のことですが、チームビルディング、レクリエーションとして毎回スポーツイベントが行われます。この伝統は2012年のバルセロナで始まりました。カンプ・ノウでサッカーをプレーしたのです。その後、2013年、2014年のブダペストでは水球とバスケットボールが行われました。では、リスボンでは何をするのか?皆が気になっていました。答えは街の地理にありました。リスボンはテージョ川の入り江に位置しているため、海に関する何かであることは当然でした。そう、今回はセーリングレガッタでした!GRAPHISOFTのパートナーの中には、多くの熱心な船員がいて、ほとんどすべてのヨットに経験者がいました。いつものように熾烈な競争でした…。

サンフランシスコ? いいえ、リスボンです。

私たちのボートは無残な遅さでした-順位は10チーム中7位でしたが、非常に楽しかったです。レガッタの後は、これもまた通例のガラディナーです。リスボンにある壮大な宮殿の一つで行われました。ポルトガルの素晴らしいディナーと地元の良質なワインをいただいていると、昨年のベストパフォーマンスパートナーへの受賞が始まりました。残念ながら私たちはホストであるため、子会社は受賞の対象外でしたが、台湾のパートナーであるaCADemic Designs社が2014年の素晴らしい成長により、Sales Excellence awardの1つを表彰されるのを見ることができて幸せでした。

aCADemic Designs社のチェン氏
VarkonyiとBojarと一緒に、受賞の喜びにあふれています。

また、この夜もう一つ幸せなことがありました。前田と神原、そして私はラッキーなことにGRAPHISOFTの会長そして創設者であるGabor Bojarと同じテーブルにつくことができたのです。Bojarは大勢のゲストと大規模なイベントを前に感動している様子で、GRAPHISOFTの黎明期について、いくつかの物語を語ってくれました。

Gabor Bojarの話に耳を傾ける前田と神原

コラボレーション。カンファレンス2日目のパートナーのプレゼンテーションやワークショップでよく聞く言葉でした。かつて語られた、設計、建設のために必要なソフトウェアを、オールマイティな会社1社が提供する、という神話はもはや維持することができなくなってきています。OPEN BIMの概念はこれまで以上に重要になってきたのです。

これはカンファレンスのプレゼンテーションでも示されており、セールスでの成功事例においても語られていました。デンマークのスター設計事務所BIG、英国の巨大建設会社Laing O'Rourkeなどに、どのようなワークフローを提案してきたのかが発表されていました。これは、私たちがArchiCADを販売する際、重要なことはより良いワークフローを構築できるかということであり、それは顧客が使用している既存のソフトウェアシステムとArchiCADをどのように結びつけていけるかということなのです。幸運なことに、私たちはこのような案件が得意です。また、GRAPHISOFT HQとサードパーティによる計り知れない努力により、より良いデータ接続を可能にするように注力しています。まだ詳細について話すのは時期尚早ですが、近いうちにこれらに関してもエキサイティングなニュースをお届けできることでしょう…。

全体的に、良い形で“GRAPHISOFT Family”を感じる、エネルギーとポジティブさにあふれた素晴らしいイベントでした。いつか東京での開催もできるでしょうか?
私はそうなるよう、確信をもって願っています。